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武田さんちの激旨サバ(後編)

カテゴリー: 料理:買い魚

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  牡鹿半島のクロソイづくり名人武田さんがいま取り組んでいる畜養サバ。まだ、試験中ですが、刺身で味見させてもらいましたら、びっくり仰天。脂肪含有率が30%はあろうかという、まさにトロサバ。しかし、その脂はスッキリしていて、くどくないのです。やはりクロソイと同様、定置網に入る小魚だけで育てているからこそ、天然物と同じ澄んだになるのでしょう。今回はこのサバで〆鯖を作ってみたいと思います。 
 

 

 

 

 

 

 

 〆鯖の美味しい作り方は過去の記事で何度か書いていますので、こちらを参考にして下さい。
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 夏ですと生姜の香りを加えたりするのですが、この時期は柚子の香りがよいですね。塩で締めたフィレーを調味した酢に浸します。脂肪が多いので、いつもより長めの小一時間浸しました。そのあと、ラップに包んで1日冷蔵庫で寝かせます。こうしますと、表面近くにだけ染み込んだ酢が全体に満遍なく回ってくれるのです。 
 

 

 


 

 

 

 翌日、こんな感じに仕上がりました。下の写真を見てもおわかりのように、細かい脂肪の網が筋肉全体に広がっています。
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 うはぁ、こりゃ素晴らしい。トロのようにファッティーな身が酢でキリッと締められて、なんとも不思議な円やかさを出しています。夏サバとはまた違ったこってりした味わいの〆鯖になってます。

 

 

 

 

 

 

 

 昨日の胡麻醤油漬けが残ってましたので、薄目に切った〆鯖を乗せたサバ丼を作りました。
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これは細君も娘も大喜び。〆鯖が合うのはもしかしたらお酒よりご飯かも知れませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 鯖とご飯の組合せとなれば、やはりこれでしょう。サバの棒寿司です。
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これの美味しさはもう文字で表現するのが困難です。柚子の香りがほんのり効いた〆鯖ご飯のアンサンブル、口の中が幸せ一杯になります。


 

 

 

 

 

 

 

 ここまできたら、当然、ここまで行くでしょう。炙りをかけた焼き鯖寿司です。
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これは、サバの皮下脂肪が表面に溶け出して、口に入れた瞬間に甘い脂を感じます。最近、流行の焼き鯖寿司ですが、焼いた塩サバで作ったものより、〆鯖で作ってさっと焙りをかけたもの方が味の格が数段上のように感じます。

 

 

 

 

 

 


 

 

 クロソイ名人の武田さんが取り組んでいる畜養サバを色々試してみました。鮮度抜群だったので、勿体なくて煮たり揚げたりは出来ませんでしたが、滅茶苦茶美味しいだろうということは簡単に想像が付きます。早く安定的な生産が出来るようになり、法的手続きもクリアーした暁には、多くの方々に召し上がって頂きたいものです。味は天然物と変わりなく、むしろ、品質が安定しているだけに使う方は安心です。それに、畜養サバは海が荒れても供給できますので、ホテルや料理屋さんにも迷惑をかけませんね。

 

 現在、地中海の畜養クロマグロが問題となってますが、あれは資源が枯渇しそうなのにも関わらず、小型マグロを多獲して生簀に収容するからです。それも、ほぼ100%が日本人の胃袋に入るのですが・・・。マサバも一時に比べれば、まだ資源が低水準にあります。しかし、沿岸の定置網に入ったマサバを高品質に育てることは悪いことではありません。マサバ資源に大きな打撃を加えているのは、大中型巻き網による小型サバの乱獲なのですから。

 

 

 

 

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2010/01/15(金) 05:00 | trackback(0) | comment(2)
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