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(8)ふるまちと白山朝市

カテゴリー: 紹介:加工食品・調味料

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 今、かつての新潟港にあった運上所、すなわち、後の新潟税関の庁舎を眺めています。緑の中にくっきり際立つなまこ壁とアーチ形の入り口、中央に凛と立つ塔屋が港町らしい異国情緒も感じさせていますね。安政5(1858)年、大老井伊直弼が踏み切った欧米5か国との修好通商条約により、神奈川、長崎、箱館(函館)、兵庫と並んでここ新潟港も開港することになりました。

 
 


 

  正面の建物は新潟市歴史博物館。この写真の右手に上の旧新潟税関庁舎が位置します。
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 石畳の岸壁はちょうど、税関庁舎の正面に当たり、船からの荷揚げのために造られました。これは当時の川岸であって、埋め立てにより現在の川岸から100mほど内陸になります。新潟港は開港した他の4港とは異なり、海岸ではなく信濃川の河口にあります。越後には佐渡島以外に静穏な内湾を有しないため大河川の河口部に港が発達しました。


 

 
  
 ここは新潟市歴史博物館を中心に新潟税関庁舎旧第四銀行などが集められたテーマパーク、みなとぴあです。
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 あいにくの雨でしたが、新潟の歴史の一部に触れることが出来、改めて新潟が港町であったことを実感いたしました。

 


 

 こちらは税関に持ち込まれた品物を一時的に保管する石庫とかつて新潟の街中に物資を運んだ水路です。どちらも復元されたものです。
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 新潟の繁華街、古町通りの東西には東堀通西堀通という地名が残っており、以前のの存在を示しています。実際、昔の新潟市街地は堀端に植えられたが趣のある景観を造っており、柳都(りゅうと)という愛称で親しまれていたのでした。

 

 



 新潟を代表する商店街、古町通りは1番町から13番町までのブロックに分けられます。
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夜のお店で賑わう歓楽街は8番町と9番町で横丁や並行する通りにも多くの飲み屋さんが軒を連ねています。このシリーズの前の記事でご紹介しました地鶏庵さんやたらい舟さんもこの界隈にあります。今回はここから番号が若い方へ歩いていきます。なお、10番町から13番町は古くからの住宅が立ち並ぶ通りとなっているそうです。





 



 8番町を東に少し入りますと、このような歴史を感じる料亭も見られます。
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 古町は昭和初期には新橋、祇園と並ぶ日本有数の花街だったそうです。花柳界は縁のない世界ですが、現在も芸妓さん達とお座敷遊びができるそうですよ。どんな世界だろう・・・。^^


 




 
 古町の5番街から7番町はアーケード街となっており、それぞれふるまちモール5・6・7と命名されています。
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 ふるまちモールは若者が集まるお店も増えており、ファッションストリート的な存在になっています。

 




 
 モールを見通すような写真は撮っていませんでした。こちらは、ふるまちモール6にあります人気のパン屋富士屋さんです。
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 こちらのクリームパンが絶品とのこと。お土産用に購入しましたが、シリーズ最後の記事でご紹介します。^^


 



 

 そして、ふるまちモール5に入りますと、そこはなんと水島新司ワールドでした。
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 漫画家の水島新司さんは新潟市のご出身。代表作のキャラクターがブロンズ像になって迎えてくれます。代表作ドカベンの山田太郎が豪快なスウィングを見せています。

 
 



  こちらは天才音楽家でもある殿馬一人(左)と豪快な悪球打ちで見せ場を作る岩鬼正美(右)ですね。
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岩鬼のトレードマーク、葉っぱはよく持って行かれるそうで、このような取外し式に改良されて、夜間は仕舞われるそうです。


 

 

 

 さて、ふるまちモール5を過ぎまして、4番町に入りますと途端に昭和の世界が広がります。なお、ここからは2日目の朝になります。
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昔のアーケード。。。というより豪雪地帯に江戸時代から設置されてきたよけの雁木のような風情です。よく見ますと、雁木の上に手すりやステップがあります。みんなで「冬になるとあそこまで雪が積もるんだね」と妙に感動。しかし、あとで新潟市ご出身のおおさんに伺ったところ、、、「んなこたぁない。」 ^^

 





  さらに進み、古町通りの一番上手、1番町の南端は白山神社に対面しています。
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こうしてみますと、古町通は宮町であり門前町だったのですね。朝の澄んだ空気に赤い鳥居が神聖な雰囲気を醸しています。


 




 白山神社の左隣には、擬洋風な建築物が見えてきます。重要文化財新潟県議会旧議事堂です。屋根の中央の八角尖塔が西洋のお城を連想させますね。
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1883年(明治16年)の建造で昭和初期まで使われていました。洋風建築技術を意欲的な取り入れた建築史上重要な建物とされています。


 



 

  白山神社の裏手は白山公園となっており、日本庭園がありました。
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苔むした岩や滝の水音が新潟市民に憩いと潤いを与えているのでしょう。

 




  園からさらに1Kmほど歩きまして、有名な白山朝市にやって参りました。あらぁ、なんだか、立体駐車場のように見えますね。
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朝市というと、通りの両側に露店がずらりと並ぶものと想像しますよねぇ。でも、雪国では全天候型朝市は便利かも・・・。


 

 



 

 老若の女性のが野菜や花、手作りの食品を並べてお客を待っています。
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どこの国でも町でも市場で働く女性は活気に満ちていますね。


 




  市場の左側には魚屋さんやお惣菜を扱う店舗もありました。
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サザエウチムラサキの酒蒸しが売られていました(上)。サケやカレイの煮付けも美味しそう(下)。ご飯を持ってきて上に乗せたいですね。^^ この後でも取り上げますが、新潟では二枚貝全般をアサリと呼ぶようで、ウチムラサキ大アサリとなってます。いわゆる本当のアサリがあまり獲れないのかも知れません。

 


 


 
今回は駆け足でかつての新潟港から古町を通り、白山までをご紹介しました。あまりゆっくりと食べ物に触れることが出来ませんでしたが、新潟が大河川の河口に栄えた港町であり、水路とともに文化を築いてきた都であったことがよくわかりました。大河川の河口ゆえ、水害との戦いに多くのエネルギーを費やしてきたことも有名です。この辺につきましては次の記事で少し触れるつもりです。もちろん食べ物と一緒に。^^







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2009/06/08(月) 05:00 | trackback(0) | comment(4)
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