FC2ブログ

(16)珍味ミドドク入り海鮮鍋・・・これを入れると一味違う

カテゴリー: 外食:その他

midodok1.jpg
 ソウル
で迎えた最初のは昨日までと打って変わり、薄日も差すご機嫌な天気になりました。ソウルには二つのランドマークがあり、その方角から現在地を把握することができます。その一つは市街地中心の南山山頂にそびえ立つソウルタワー(前記事のKTXの後方に写ってます)、そしてもう一つは、市内中央を流れる大河、漢河(ハンガン)の畔に金色に輝く63(ユッサム)ビルディングです。地上60階、地下3階のビルはソウルの新たなシンボルになりました。本日は63ビルの麓にあるノリャンジン水産市場でお昼を頂く予定です。

 






 ソウルの台所と言われるノリャンジン水産市場。東京で言えば築地魚市場に相当する大規模な消費地魚市場です。 midodok2.jpg midodok3.jpg
 
1927年の開設でソウルでも老舗の市場と言えます。市場内には約900軒のお店が整然と並び、3500人以上の人々が働いているそうです。国内外の水産物が150種類以上も取り扱われています。競りは深夜から始まり、卸売が朝4時から、そして小売りは6時から夜の9時までやっています。午前中で終わる日本の市場とはだいぶ違いますね。

 






 鮮魚部門で目に付いたのはアグ(アンコウ)。日本人同様、韓国でもアンコウは人気でもセットで売られます。
midodok4.jpg

 主にアグチムというピリ辛の炒め物で食べることが多いそうです。店の前を通過する時に必ず声をかけられます。幸い何を言っているのかわからないので、愛想笑いでやり過ごします。

 






 活魚部門では各店舗にガラス水槽や平面水槽が設置され、主にスズキやクロダイ、マダイやヒラメが活けてあります。
midodok5.jpg

 海から30Km以上離れていますので、毎日2回タンクローリーで海水を運び、各活魚水槽へ供給されるとのこと。韓国では色の黒い魚が好まれるようで、養殖マダイも日焼けして黒っぽいのです。日本では遮光して日焼けを防ぎ、鮮やかなピンクに仕立てるのですが、韓国では気にしないのです。基本的に活魚は全て刺身用で、買い上げるとその場で刺身(フェ)に調理してくれます。お持ち帰り以外は市場の2階もしくは地下にあるレストラン食堂で食べることができます。その際、アラは必ず持参してメウンタン(ピリ辛アラ鍋)にしてもらいましょう。


 

  




 こちらは貝類のコーナー。みちのくでも馴染みのホタテやカキ、アカガイにムール(ムラサキイガイ)も見られます。
midodok6.jpg

 後ろの水槽にはアワビがぎっしり入ってますね。韓国ではアワビ養殖が盛んで日本の半値で食べることができます。


 
 





 これは北日本でお馴染みのアワビツブ(モスソガイ)と日本中の砂浜にいるツメタガイですね。
midodok7.jpg

 アワビツブは宮城でもお馴染みですが、ツメタイガイは全く利用されていません。韓国ではツメタイガイコルベンイと言いまして、柔らかく茹でて、ヤムニョムで野菜とともに和え、素麺に絡めて食べています。缶詰もよく見かけました(後の記事で紹介予定)。


 






 ビックリしたのがこれ。まるでドングリです。ミドドクと書いてありますが、こんな海産動物は今までお目にかかったことがありません。
midodo8.jpg

 何の仲間かも見当が付きませんが、帽子のような硬い部分がシロボヤエボヤと似てないことはありません。それにしてもこれが食用として売られているのですから、湧き上がる好奇心を抑えることができず、後先顧みず、この一山を買ってしまいました。^^ これで1500円くらいでしたが、韓国では高級品の部類でしょう。


 

 



 帰国してから、知り合いの韓国人に上の写真を見せたところ、やはりエボヤとのことです。参考までに日本のエボヤはこの写真のようにがあります。
midodok8-1.jpg

 エボヤは岸壁の下の方によく付いていますが、日本ではほとんど利用されていないと言ってよいでしょう。韓国のエボヤ(ミドドク)がなぜ、ドングリ型かと言いますと、柄の部分を切って、下の方の殻を剥いているそうなのですが、やってみたところ、とても剥けるものではありません。やはり種類が違うのか、特殊な加工技術が存在するのでしょうか。

 







 ともあれ、急いで2階のレストラン街に駆け上がり、一軒一軒、これを料理してくれるか訪ねて回りました。
midodok9.jpg

 こういう交渉には韓国人スタッフのキムさんがいて本当に助かりました。やっと、このお店で引き受けてくれることになりました。なにせ、メインの魚も持ち込まないで、このミドドクを料理しろと言うのですから無茶な話です。^^

 





 いつものようにパンチャンがお通し替わりに並びます。
midodok10.jpg

 野菜サラダやポテトサラダも出され、韓国のお惣菜も日本同様徐々に西洋化しているのがわかります。これにご飯と味噌汁があれば、日本人なら満足ですけどね。

 


 



 さて、メインのミドドクジョンゴル(鍋)となってやって参りました。
midodok11.jpg

 お店が気を利かせて、スケトウダラの鍋にミドドクを入れてくれたのです。そうだよね、ミドドクだけではメインにはならないもの。実際、韓国ではミドドクは鍋に入れてダシを取るのだそうです。

 





 ただ、加熱されてもこのミドドクは割れることなく、水風船のような身を維持しています。
midodo12.jpg

 これで、鍋にダシが出ているのだろうか。

 





 熱々のミドドクを恐る恐る口に入れて噛もうとしたのですが、これが想像以上に硬いのです。
midodok13.jpg

 グッと力を入れて噛みしめるとパンと割れて、中から熱いスープが口の中に溢れます。あ”~熱っ!! こりゃまるで小籠包ですな。口の中が火傷しましたよ。でも、ホヤと同じ海の香りが溢れて実に味わいの深いスープです。なるほど、韓国の方は美味しいものをよく知っています。日本人がまだ気付いていないエボヤの美味しさを古くから楽しんでいるのですから。なお、口の中のミドドクですが、殻はさすがに硬く、いくら噛んでも飲み込めないのでそっと出しました。

 




 

 本日のお昼は珍味ミドドク入りの鱈のジョンゴルパンチャン各種で一人500円で済みました。
midodok14.jpg

 これに刺身も持ち込んだら、昼からマッコルリが呑みたくなって仕方がなかったでしょうね。^^

 






 韓国に来て、ケブル(ユムシ)ポンテギ(サナギ)など、日本ではあまり利用されていない食べ物に遭遇してきましたが、このミドドク(エボヤ)も盲点でした。どれも日本にもあるものなのに、かなり悪食な部類の日本人でもこれらはメジャーな食材になることがありませんでした。味覚の違いなのか、日本には他に美味しいものが沢山あるので、別に食べなくてもよかったのか、その理由はよくわかりません。以前の記事でご紹介しましたように強烈な臭いのホンオフェ(アンモニア発酵させたエイ)を美味と感じる民族ですので、やはり味覚も多少違うのかも知れません。でも、ケブルミドドクは単に日本人の食わず嫌いだと思います。こんな美味しいものを食べないなんて、全く損をしています。^^







にほんブログ村 グルメブログ 東北食べ歩きへ← ランキングに登録中です。クリックでご声援お願い致します。
2009/03/16(月) 05:00 | trackback(0) | comment(0)

(15)ソウルで伝統的韓定食・・・発酵エイに仰天@@

カテゴリー: 外食:その他

hono1.jpg
 釜山
晋州と朝鮮半島の南で仕事を終えた後、韓国の新幹線KTX(韓国高速鉄道 Korea Train Express)釜山駅より一路서울ソウルへと向かいます。ソウルは韓国唯一の特別市で釜山のような6つの広域市とともにには属しません。その点が日本の政令指定都市とは違いますね。韓国の人口の約1/5に相当する1千万人がソウルに住んでいると言われ、その一極集中ぶりは日本の比ではありません。でも、人口密度は東京23区(1.4万人/K㎡)より少し多い1.7万人/K㎡です。


 


  


 KTXは最高速度300Kmでソウルまでの400Kmを2時間40分で駆け抜けます。
hono2.jpg hono3.jpg
 
サメをモデルとしてデザインされたというなかなか精悍な顔付きです。料金は非常に安く釜山-ソウルが約50,000W(4,000円)でした。移動日は生憎の天気でしたが、韓国内陸の山河や田園風景を楽しむことが出来ました。そうそう、客室乗務員の女性がまるでスッチーさんのように皆様長身スリムで上品なのでした。^^

 






 
 ソウル到着後は直ちにソウル支店を表敬し、支店長と韓国人スタッフの金さんのご案内でさっそく、街に繰り出します。支店長御用達の新羅韓定食(ソラボル・ハンジョンシク)さんです。
hono4.jpg hono5.jpg
 
今晩はいわゆる伝統的な韓定食を食べることになりました。韓定食とは日本の刺身定食や焼き肉定食のようにお盆に乗った一人前の料理ではなく、陰陽五行説に基づいた五味五色の料理をテーブル一杯に並べるのが特徴です。唐辛子が日本から伝わる以前の李氏朝鮮時代の宮廷料理をルーツとしていますので、基本的には激辛料理はありません。ただ、大衆的な田舎定食も韓定食とされることがあり、キムチやチゲなどの辛味も取り入れた様々なランクがあるようです。

 


 


 

 大山のぶ代似の女将さんが笑顔で迎えてくれました。^^
hono6.jpg

 よく使っている支店長は、相当気に入られているなと直感で分かりました。^^


 

 





 さあ、それでは韓定食の始まりです。皮切りはどこも同じでキムチやナムルの小皿盛りからやってきます。
hono7.jpg hono8.jpg
 
キムチに冷や奴が添えてあるパターンは初めてです。なるほど、チゲにも入りますので、豆腐とキムチは出会いのものなんですね。日本の居酒屋だったらキム奴なんてネーミングになりそうです。ググったら、キム奴(やっこ)はほとんどないものの、キムチ奴は山のようにありました。^^


 

 





 これは宮廷料理の九節板(クジョルパン)を略式化したものです。
hono9.jpg

 本来は八角形の器の周囲に料理を盛り付け、中央にミルジョンビョンと呼ばれるクレープのような皮を置き、それで包んで食べるのです。これは皮の変わりに大根の薄切りです。

 






 今晩はソウルで最もポピュラーなマッコルリ長壽を飲み倒しています。
hono10.jpg

 南のマッコルリよりやや薄く感じられますが、甘味と炭酸が爽やかでスイスイ飲めて困ります。^^


 



 


 左は韓国風茶碗蒸しと呼ばれるケランチム、右はトックのベーコン巻きです。
hono11.jpg hono12.jpg
 
ケランチムは実は蒸すのではなく、調味した卵液を土鍋に入れて直火にかけ、固めたものです。出来立てはふっくら膨れあがっていたのですが、冷めるとすぐに萎んでしまいます。生卵1個に味噌汁大さじ1を入れて良く攪拌し、レンジで1分ほど加熱しますと似たようなものが出来ますよ。

 


 




 
 
左はプルコギ風の牛肉の炒め物、右は有名なジョンです。
hono13.jpg hono14.jpg
 
ジョンは野菜や肉に粉と溶き卵を浸けて鉄板で焼いたものですね。韓国式ピカタです。


 

 





 左は茹でたエイのピリ辛和え、右は梨の千切りがたっぷり入ったユッケです。
hono15.jpg hono16.jpg
 
生エイの切り身をこのように和えたカオリチンという料理は晋州で頂きましたが、これは初めて。ユッケと梨の出会いも表彰物です。マッコルリが進むこと進むこと。^^


 

 





 こんな料理も出るのですね。西洋料理の影響でしょうか。ボイル海老のサラダ仕立てです。
hono17.jpg

 そう言えば、韓国でもポテトサラダやドレッシングのかかったフレッシュサラダは普通に出てきますね。

 





 
 

 すっかり、ご機嫌で食べ進んできた韓定食ですが、ここで鉄槌と言いますか、跳び蹴りと言いますか強烈な洗礼を受けることになろうとは・・・。^^
hono18.jpg
 
この料理は三合(サマプ)と言いまして、奥から茹で豚、白菜キムチ(生の白菜も)にホンオ・フェと呼ばれるガンギエイの刺身です。キムチや白菜に豚とエイを乗せて3つを一緒に食べることから三合と呼ぶそうです。何だ、普通じゃないと思われるでしょうね・・・。


 





 

 ところが、、、、このホンオ・フェ、その優しい風貌とはかけ離れたこの世の食べ物とは到底信じがたい激味なのです。
hono19.jpg

 どう説明したらよいのでしょう。とにかく、凄まじい匂いです。世界の発酵食品の中にはとてつもないものもありますが、これはまったく系統の違う衝撃です。饐(す)えた匂いとか腐敗臭とかではなく、アンモニアそのものの刺激臭が噛む度に鼻腔に広がり、目にも染みて涙も出てきます。食べている途中に息を吸うとむせ返って、命の危険すら感じます。いったい何なんだ、これは!!!


 韓国人スタッフの金(キム)さんにご説明頂きましたが、これは単なるエイの刺身じゃなくて、壷か何かに密封してアンモニア発酵を促進させたものとのこと。起源は保存の過程で生じてしまった刺激臭でしょうけど、いまではこれを楽しむようになっているそうな。夏の暑さでバテ気味の時にこの刺激が清涼感となり、冷えたマッコルリで流し込むと暑さも癒えてスッキリとするらしいのです。確かにメントールに通じる刺激は感じましたが、それでもアンモニアアンモニアです。必死に理解しようとして2切れ食べましたが、そこでギブアップでした。目からは涙がポロポロ・・・。^^


 この刺激と言うか匂いは、小泉武夫先生の「発酵は力なり」によりますと、世界でも北欧の発酵ニシンの缶詰、シュールストレミンに次いで2番目で、日本のくさやなどまだまだ序の口なのです。如何に凄まじいか、お分かり頂けると思います。 


  臭い食べ物ランキング 

順 位食 品 名臭みの強さ(Au)
シュールストレミン8070
ホンオ・フェ6230
くさや(焼きたて)1267
ふな寿司486
納 豆452 
        Au=臭みの強さを表す単位

     
                                                                 

 
 日本でもかつて内陸部に輸送できる生魚はサメやエイくらいしかなく、もしかすると、時間が掛かって到着されたものはこのようなアンモニア臭を発したのかも知れませんが、それが伝統食として継承されることはなかったようです。


 







 ホンオ・フェでグロッキー状態のところへおこげご飯粥とチゲがやってきました。
hono20.jpg hono21.jpg
 
朦朧としながらも、いつもは辛く感じるチゲがなんと優しい味に感じたことでしょう。^^


 





 宮廷料理を起源とする韓定食の多種多様な料理は海鮮料理店や大衆食堂のパンチャン(おかず)の提供スタイルとよく似ています。韓定食が庶民に広がるにつれて、もてなし料理には食べ余るパンチャンを並べる慣習が根付いたのかも知れません。それにしても、エイをアンモニア発酵させたホンオ・フェの強烈な臭いにはカルチャーショックとともに鼻腔と目へのストレートパンチを同時に食らってしまった感じでした。中国人は辛酸甘鹹苦の五味に山椒の(痺れ)も味として加えましたが、韓国ではアンモニアの刺激も風味の一員となっていたのでした。ただ、鼻腔と目に来るこの刺激は韓国人のキムさんも苦手とのことで旅の日本人が初めから理解できる代物ではありません。








← ランキングに登録中です。クリックでご声援お願い致します。 

2009/03/15(日) 05:00 | trackback(0) | comment(6)

(14)釜山の市場で海鮮鍋・・・豪華絢爛海の幸の鍋

カテゴリー: 外食:寿司・魚貝類定食

hemul1.jpg
前記事のヌタウナギに続きまして、また釜山のチャガルチ市場からです。今回は露店の見慣れない食べ物ではなく、近代的なデザインのビルにある海鮮市場からのご馳走ですのでご安心ください。^^ 現在のチャガルチ市場は7階建てのビルですが、かつては砂利(チャガルチ)の浜辺で行われた水産物青空市場が原点です。このビルは2006年に韓国切っての水産物専門市場と観光の目玉を目指して建設されました。その狙いは見事、的中したようです。

 

 




 

 このビルの海側には広々としたデッキがあって、晴れた日には出船入り船を眺めるのに絶好のロケーションです。
hemul2.jpg hemul3.jpg
ビルの上の方に見える弧状の曲線は遠くから見るとカモメのデザインであることが分かります。正面のエントランス脇には種々の海産物が張り付いたオブジェもあり、遊び心のある設計になってます。


 

 



 


 一階は330軒もの店舗が並ぶ一大水産物市場となっています。
hemul4.jpg hemul5.jpg
 
観光も意識して明るく衛生的で、しかも見物しやすい設計となってます。近代的な市場はかくあるべしという模範のような市場です。

 


 

 

 

 この市場の楽しみは買い物だけではありません。買い求めた魚貝類を二階のレストラン街に持ち込めば、直ちに料理してくれるのです。
hemul6.jpg hemul7.jpg
 
この方式の観光市場は日本でも少しずつ増えてますね。これって、韓国の市場がモデルだったんのでしょうか。ただ、持ち込み方式より、お店のお任せの方が実はお得なのです。今日はヘムル・ジョンゴル(海鮮鍋)を頂きます。

 

 

 


 
 

 本日のメインであるヘムル・ジョンゴルが出てくる前にいつものようにサービスのパンチャン(おかず)が所狭しと並べられます。
hemul8.jpg
 
パンチャンは食べ過ぎるとメインへ影響しますので、適当に加減しなければなりません。こちらのパンチャンは割と良識的な量ですねと思ったら・・・。

 

 
 



 

 ありゃ~、シーフードたっぷりのどでかいチヂミがやってきましたよ。
hemul9.jpg hemul10.jpg
 
直径30cmはありますね。目の前で鋏を使って切り分けてくれます。イカ、タコ、エビがどっさり入って食べ応えがありました。メインの前にずいぶんお腹も膨れてきました。^^

 

 

 

 

 今日は休日なので、お昼ですが、ちょこっとマッコルリを飲んじゃおっと。^^
hemul11.jpg
 
これは微炭酸を感じますので、ボトルから移したものでしょう。でも、マッコルリは本当に美味しいなぁ。マッコルリって、マッ(粗く)コルリ(濾す)という意味ですので、材料による分類ではなく、製法による分類なのですね。因みに日本でも売られている農酒はマッコルリの別名です。

 






 


 ここでやっとメインのヘムルジョンゴル(海鮮鍋)の登場です。なんと、豪華なことでしょう。アワビやカニも丸ごと入ってました。^^
hemul12.jpg
 
貝だけでも5種類、これにカニやエビ、イカに魚も入って海の幸の祭典みたいですね。ところで、チゲジョンゴルってどちらもと訳されますが、違いをご存じですか。チゲは一人前の鍋料理でジョンゴルは日本式のみんなで食べる鍋のことです。ただ、ブデチゲ(部隊鍋)のような例外もありますね。チゲとスープを意味するククタンとの違いは、チゲの方が具が多く、味が濃いとされていますが、連続的で明瞭な境界はないようです。よく日本で見かけるチゲ鍋という献立は誤った使い方であることがおわかり頂けると思います。


 
 




 

 大きな殻付きタイラギ(平貝)の舟にはアワビが2個も乗船しております。ワタリガニは小さなコウイカに取り囲まれています。
hemul13.jpg
hemul14.jpg
 
韓国のアワビ養殖は大規模に経営されており、養殖アワビが安く手に入ります。日本へも大量に輸出されていますね。韓国の方はワタリガニが大好きで漁場で北との争いが絶えないそうですよ。


 


 




 韓国では何度かこのヘムルジョンゴルを頂きましたが、いつもこのようにガンガン沸騰させるのです。
hemul15.jpg
 
日本ですと身が固くなり、旨味が抜けることを心配しますが、韓国ではよいダシを取ることが優先されるのだそうです。


 

 




 
 ジョンゴルもピンセットやハサミで貝やカニを食べやすいように捌いてくれます。
hemul16.jpg

 確かに箸より勝手がよく合理的なのですが、卓上で手術のように作業するのは慣れないためか違和感がありますね。^^ 










 
 海の幸満載のジョンゴルは唐辛子も使ってありましたが、さほど辛くはありませんでした。日本人向きに加減してくれたのかも知れません。
 hemul17.jpg
 
ご飯も出るところだったのですが、さすがにお断りしてしまいました。もしかしたら、韓国では無礼な行為だったのかも・・・。


 


 



 水産物流通と観光の拠点である釜山チャガルチ市場、あまりに近代的で周辺の露店とのギャップに驚かされました。買った魚貝類をレストランで食べて帰ることが出来るのは、今の日本のライフスタイルにもあっているかも知れません。特に移動中の旅人にとっては、生の魚貝類を買うこともできず、その場で味わうことができるのは有り難いことで、思い出も倍に膨らみます。日本にもこのようなシステムの観光市場が増えると町の活性化にもつながると思いますけどね。







← ランキングに登録中です。クリックでご声援お願い致します。 
2009/03/14(土) 05:00 | trackback(0) | comment(2)

(13)珍味ヌタウナギ・・・昼も元気モリモリ

カテゴリー: 外食:寿司・魚貝類定食

nuta1.jpg
 気の弱い方はご覧にならない方が良いかも知れません。な~んて、最初から脅かしてしまいましたが、ご覧の写真は韓国でコムジャンオ、日本ではヌタウナギと呼ばれる原始的な魚類です。名前にウナギと付きますが、口が吸盤のようで顎がなく、かなり遠い類縁関係になります。深海に生息し、目が退化しており、捕まえると大量の粘液を出すので、日本では厄介者扱いとなってます。ただ、秋田では焼いたヌタウナギ棒あなごと称して珍重しているそうです。


 

 このコムジャンオ、韓国の釜山の名物で古くから庶民に親しまれてきたようです。写真のように肌色のと黒いのがいますが、それぞれ、和名でヌタウナギクロヌタウナギです。秋田ではクロヌタウナギを食べるそうですが、韓国ではヌタウナギの方に人気があります。これらヌタウナギの仲間は以前、メクラウナギと呼ばれていましたが、日本魚類学会は2007年、差別的な言葉を魚名からなくすために、メクラウナギヌタウナギと呼ぶよう推奨しています。

 

 ヌタウナギは円口類というグループに所属しますが、このグループにヤツメウナギも含まれます。川で漁獲されるヤツメウナギは日本では古くから強壮食品として珍重されてきましたので、きっと、ヌタウナギも食べるとバリバリ元気になるのでしょう。^^ 勇気を持ってトライしてみましょうか。


 

 




 ここは釜山でも有名なチャガルチ市場周辺の露店街です。コムジャンオ(ヌタウナギ)を扱うお店が多いのでコムジャンオ通りとも呼ばれています。
nuta2.jpg
   
似たような海産物を扱う露店が延々と軒を連ねていますが、競合しないのでしょうか。特約店への配達でもあるのだろうかと心配になります。


 






  コムジャンオ通りには、その場で調理して食べさせてくれるお店も随所に見られます。
nuta3.jpg
 
日本の保健所だったら営業許可を出さないだろうなぁと思える調理環境ですが、こういうの好きなんですよ。^^ 終戦後の日本の闇市にもこのように料理を提供する露店があり、それらが日本人を飢えたお腹を癒してくれたのでしょうね。よく父親が話していましたね。 


 


 



 ヌタウナギを扱っている露店ではたいてい水槽が置いてあって、中に何本も活けてあります。
nuta4.jpg
  
この光景は蛇が苦手な方には辛いかも知れませんね。まぁ、ウナギかアナゴだと思えば、どってことないのですが、長物全般が嫌いな方もいらっしゃいますから・・・。


 

 





 すでに皮を剥いたヌタウナギを店頭に並べているお店もあります。
nuta5.jpg nuta6.jpg
 
皮も内臓も取られてもしばらく動いているのですよ。とてつもない生命力です。なるほど滋養強壮に良さそうです。

 

 





 店頭で一盛り購入すると、その場で調理してくれます。まず最初に炭火で焼いていきます。焼かれながらもうごめくのがちょっと抵抗ありますね。^^
nuta7.jpg 
nuta8.jpg
 蒲焼きとは違うようです。この料理、以前は皮ごとワラや松葉で黒焼きにして、一気に皮をずるっと剥いたそうです。観光客も多いのでこのようなスマートな調理法になったのでしょうか。
 







 
 焼き終わったヌタウナギは、今度はアルミ箔の上で炒め煮にされます。味付けはニンニクと醤油のようです。
nuta9.jpg
  
まるでアウトドアクッキングようです。確かに露店ですからアウトドアですけど。フライパンを使わずアルミ箔で炒めるのが斬新ですね。日本人向けに唐辛子で真っ赤にしなかったようです。

 


 



 さっそく、出来立てのコムジャンオ・ポックン(ヌタウナギの炒め物)を味わってみましょう。
nuta10.jpg
  
アルミ箔が鍋と皿の兼用になっており、使い捨てですから洗わなくて済むのです。まあ、確かに合理的ですけどね。^^

 






 

 ウナギやアナゴより肉厚で、特に臭みも感じません。硬さも適度で心地よい弾力があります。どんな料理にも使えそうな身ですね。
nuta11.jpg
 
なんだ、こんなに美味しいのなら日本でももっと食べればいいのに。現在、常磐沖でもヌタウナギを捕っているようですが、全て韓国向けとなっています。









 所変われば品変わるですね。水産物消費大国日本でもヌタウナギは秋田の男鹿地方ぐらいでしか食べられていません。肉質は良いのにあまり利用されないのは、漁獲した後の粘液処理が面倒だからでしょうか。男鹿でもヌタウナギを捕る漁師さんがもうほとんどいなくなって幻の魚になりつつあるそうです。海外から膨大な水産物を輸入して消費している日本ですが、自国の未利用資源を有効活用するのが先のような気がします。日本海のノロゲンゲは漁師さんの賄いから観光資源にまで出世しました。ヌタウナギもこれを見習って日本で出世させて上げたいですね。

 
 追記:anegoさんの情報によりますと山形県庄内地方でも由良アナゴと言って食べていたそうです。

 

2009/03/13(金) 05:00 | trackback(0) | comment(4)

(12)大衆食堂の朝定食・・・朝から元気モリモリ

カテゴリー: 未分類

asamesi1.jpg
 外国の食文化を知るには観光客に人気のレストランだけを回っていては駄目で、やはり、地元の方々が日常的に食べている食事を体験するのが一番です。そのためには現地の方のお宅にお邪魔したり、ホームステイするのが好都合なのですが、なかなかそういう機会には恵まれません。そういう時は地元の方が朝食として利用している食堂を訪ねるのも一つの手です。ビジネストリップや観光で来ている方々日本人に限らず、たいてい朝食はホテルで済ますことが多く、朝食堂は地元向きの質素で飾らない日常食であることが多いのです。

 

 

 


 

 晋州最後の朝はホテル近くの裏通りにある金持食堂(부자 식당)さんに出向きました。
asamesi2.jpg
 韓国滞在中、ホテルで食事を取ったのはたったの1回だけで、朝食も積極的に外で食べていました。もちろん、事前に地元の方から、情報は仕入れておきます。こちらの店名を直訳しますと金持食堂です。ずいぶんベタなネーミングですが、きっと、千客万来と商売繁盛を願ってのことでしょう。

 

 

 

 

 

 7時頃にお店に入りますと、既に何人かの韓国の方が食事をされています。店内のストーブには怪しげな液体が乗せられ、ご主人がゆっくりと掻き回しています。
asamesi3.jpg asamesi4.jpg
 色が不気味なんですよ。薄いお汁粉というか泥水というか・・・。ここがミクロネシアだったら、これはタロイモで作った酒なんだろうなと勝手に妄想してしまいます。実はこれはお茶代わりのお焦げご飯の重湯(おもゆ)です。いや、重湯より薄いので軽湯ですね。^^ 味はまさにお焦げご飯、香ばしい玄米茶のような風味でした。これも食べ物を無駄にしない知恵なんですね。

 

 

 

 

 

 メニューは肩肘の張らない大衆的な韓定食(한정식)しかありません。黙っていてもいつものようにおかず(반찬;パンチャン)がどんどん運ばれてきます。
asamesi5.jpg
 野菜が主体ですが、朝から豪華な食卓です。白菜キムチやカクテキはレギュラー選手ですね。あとはナムル類や茎ワカメの煮物、エゴマの葉の味噌漬け、練り物の甘辛煮等々。韓国のご家庭ではまさか、ここまでは並ばないでしょうが、伝統的な朝食のおかずはこんな感じなのでしょう。

 

 

 

 

 

 嬉しいことに韓国海苔も出してくれました。朝ご飯に海苔とは日本人と共通の嗜好なんですね。
asamesi6.jpg
 韓国海苔は日本の海苔より、やや粗めに漉いてあり、炙ってから胡麻油を塗して食べることが多いですね。この海苔は他のパンチャンと同様、お変わり自由です。っていいますか、なくなる前にどんどん持ってきてくれます。

 

 

 


 


 主食はもちろん、白いご飯。それにしても盛りが凄い。
asamesi9.jpg
 味噌汁は一見、日本のとそっくり。味噌の風味や具のワカメも違和感なし。ですが、飲み進むうちに・・・・ 。^^(後述)

 

 

 

 


 周りで食べている韓国の方々を見渡すと、皆さん日本と同じように海苔で手巻きしてますよ。
asamesi10.jpg
asamesi11.jpg
 早速こんな感じで巻き込んで、添えてある辛めのタレに付けて頂きます。全てに胡麻油の香りがしますが、これはこれで美味しい。

 

 

 

 

 

 韓定食の凄いのかこれからです。ご飯も半分くらい食べ進んだ頃に、豚肉や豆腐のゴロゴロ入ったチゲが出てきます。
asamesi12.jpg
 
ニンニクも唐辛子もガンガン利いてます。朝からこれはカルチャーショックだなぁ。もっとも、こういうカルチャーショックを求めて、朝から街に繰り出しているのですから、実は嬉しかったりもするのです。

 

 

 


 


 イージーオーバーの片目焼きもやって来ました。なぜかホッとします。
asamesi13.jpg
 
中は半熟で好きな具合です。手巻きに飽きた頃でしたので、好都合のおかずでした。

 

 

 


 

 ところで、前出の一見和風の味噌汁ですが、実はピリピリに辛いのです。何でこんなに辛いのかと思ったら、椀の底には沢山の唐辛子が・・・。
asamesi14.jpg asamesi15.jpg
 
ともあれ、500円くらいで朝から満腹になり、朝からがっつり精力が付いた感じです。オモニの笑顔に送られてホテルに戻ります。

 

 

 

 

 


 韓国の食堂でパンチャン(おかず)たっぷりの朝定食を堪能しましたが、ここに限らず、どの飲食店でも数々のパンチャンがテーブルに並びます。ファストフード式のお粥でも3品、焼き肉や刺身など高価な料理だと10品以上がごく当たり前に出されます。今までの記事でもその様子を報告してきましたが、まともに食べているとメインの料理が出てくる前に満腹になることもあります。これは日本人に限った話ではなく、韓国人でも同じです。韓国では食べ残すことは悪いことではなく、ごく自然なことなのです。


 

 このパンチャンの習慣は、韓国人のホスピタリティーの表れで、お客を食べ切れないくらいの料理で持て成すのが美徳なのです。また、お客もパンチャンが少ない店はサービスが悪いと見るようです。問題は食べ残したパンチャンの行方ですが、一体どうなるのでしょう。まさかと思いますが、船場吉兆のように使い回しされているのでしょうか。


 

 色々調べてみますと、やはり韓国でも多くの飲食店で使い回しがされてきたようで、一昨年(2008年)、この問題が新聞でも取り上げられ、ソウル市では使い回し禁止のキャンペーンも行われていたのでした。さらに、昨年(2009年)6月28日、使い回しを禁止する改正食品衛生法が施行されました。厳しい処分を伴うため、今ではこの習慣が根絶されたと信じたいですけどね・・・・。(汗)


 


 食べ物を無駄にしない心と使い回し持て成しと商売、食品衛生上の問題等々・・・・今回は色々考えさせられました。シリーズ最後までにまとめてみたいと思います。

 

 

 

← ランキングに登録中です。クリックでご声援お願い致します。 

2009/03/12(木) 05:00 | trackback(0) | comment(0)