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みやぎ水産の日 海の幸料理教室 2017.4 【アサリ+ギンザケ】

カテゴリー: 料理:貝類

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 先月(2017.4)のみやぎ水産の日のお薦め水産物はアサリだったのですが、ギンザケの出荷も順調に始まりましたので、急遽、前倒しでアサリとの共演になりました。そこで、海の幸料理教室アサリギンザケをコラボさせたメインディッシュを紹介することになりました。会場となりますメルパルク仙台では始まる2時間前よりアサリの砂出し処理を始めています。


 アサリの砂出しは安静条件が必須です。
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 前提条件としては砂出し前にガラガラ洗って刺激を加えないことと海水、もしくは3%の塩水をアサリが浸るくらい用意することです。特に冬の場合はアサリを浸した後に水温が20℃くらいになるよう30℃位に調整します。そして最も大切なことは、アサリは振動や光の刺激に敏感なので、人気のない所で新聞紙などを被せて静置しましょう。1時間もすればアサリもリラックスして水管を伸ばしているはずです。


 最初に深川めしのアサリを調理します。
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 アサリを酒と水で酒蒸しにして、身を殻から外します。煮汁は旨味が凝縮していますので濾過してからこれで長葱の斜め切りを煮て行きます。本来はアサリ剥き身で作るのですが、この場合、殻内の塩水も混じるので減塩白味噌で調味してからアサリの身を加えて深川めしの頭は出来上がりです。


 続いて、アサリギンザケのコラボによるメインディッシュですが、アクアパッツァにしました。
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 ギンザケの切り身には予め塩胡椒をしっかり振っておきます。馴染んだらフライパンで皮目から炒めて参ります。


 皮がパリッとしましたら、裏返し、アサリプチトマト黒オリーブを加えてから白ワインを注ぎます。
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 ジュワーッと沸騰しますので、直ちに蓋をして蒸し上げます。アサリのコハク酸とトマトのグルタミン酸もギンザケに染み込ませるのです。


 続いて、アサリの美味さをダイレクトに楽しむ台湾風の汁物です。
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 水に酒を少々加えてアサリをたっぷり煮上げます。本来、アサリの塩分だけで調味するのですが、足りなければ自然塩を補って下さい。最後に千切り生姜を加えて完成です。


 本日のお料理3品の完成です。 
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 深川めしにはまだ頭を乗せていません。


 ギンザケアクパッツァには仕上げにパセリの微塵切りを振り、レモンを添えます。
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 本来、尾頭付きの魚で料理しますが、切り身の方が手軽で食べやすいですね。旬のギンザケはこの料理にピッタリです。


 深川めしの頭をぶっかけて、ワシワシ掻き込みましょう。これは元々、江戸の漁師の即席飯ですから。
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 食べにくい時は匙を使って下さい。千切り海苔を天盛りしていますが、漁師はやらなかったでしょうね。^^


 今回のレシピは、前記事に記載しておりますのでご参考にして下さい。でも、簡単すぎてレシピ要らずですね。^^

  ・ 深川めし

  ・ アクアパッツァと台湾風アサリの潮汁



  みやぎ水産の日 海の幸料理教室、毎月、その月のお薦めの旬の魚を使った料理を3品作ります。1年も通いますと相当の魚料理を体験することになりますし、調理の知識や技術も身に付きます。毎月、第3水曜日の18:00~20:00にメルパルク仙台で開催しております。どの月からでも参加することが出来ますが、最少でも3ヶ月単位となります。お問い合わせは下記にまで電話でお願い致します。


【お問い合わせ・申し込み】 
   河北TBCカルチャーセンター 
    http://www.culture-ktc.co.jp/kouza/shoku.html

  【メルパルク教室】
  〒983-0852 宮城県仙台市宮城野区榴岡5丁目6-51 メルパルクSENDAI 3F
  電話 022-792-8123/FAX 022-792-8124
  受付時間⇒ 日曜日、祝日を除く毎日10時~18時

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2017/05/11(木) 05:00 | trackback(0) | comment(0)

旬のアサリで 深川めし

カテゴリー: 料理:貝類

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 深川めしは江戸期より伝わる漁師の即席飯です。その頃の深川は佃島(現在の月島)の対岸、門前仲町の北側に隣接する一帯で、隅田川の河口の町でした。この周辺の漁師がアサリの剥き身を長葱を入れた濃いめの味噌汁で煮て、ご飯にぶっかけて掻き込んだのが始まりとされています。



 みちのくのアサリはこれから旬を迎えます。
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 東京では今でもアサリの佃煮が作られており、剥き身加工も続いていますが、宮城では殻のまま主に汁物として使われています。アサリを剥くのはカキよりも難しく、専用のアサリ用ナイフが必要になります。



 そこで今回はアサリを酒蒸しにしてから身を取り出して深川めしを作ります。
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 ただ、この場合はアサリの旨味が恐縮した蒸し汁には殻内の海水も含まれますので、塩分の加減が難しくなります。塩分が少ない西京味噌を使ってみましたが、甘味が強すぎて不自然な味になります。そこで、丸の内タニタ食堂の減塩みそ(マルコメ)に行き着きました。




 酒蒸しにしたアサリの身を殻から外し、蒸し汁は漉しておきます。
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 長葱は斜めに切っておきます。



 最初に漉した蒸し汁で長葱を煮ていきます。
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 しんなりしたら味噌を加えます。減塩味噌といえど約8%程度の塩分を含みますので少しずつ加減しながら加えます。



 味が決まったら剥き身を加えてさっと煮ます。
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 アサリは既に加熱しておりますので、温める程度ですね。



 ご飯に盛って完成です。当時は貴重な海苔の天盛りはなかったでしょうね。
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 つゆのかけ具合はお好みで。箸で掻き込みながら食べるのが正しい深川めしの作法です。^^




 近年、深川めしが脚光を浴びるようになってから、炊き込みご飯風深川めしも登場しました。江戸時代の漁師町にこれが存在したのか不明ですが、漁師の即席飯という蘊蓄がぼけるように思えます。両者を区別するために炊き込みご飯の方を「深川丼」などと名付けているお店もありますが、ますます、混沌としていきます。炊き込みご飯式の方が作り置きもでき、弁当としても売り出せますので売る側としては便利でしょう。しかし、江戸期の漁師のぶっかけ飯という物語が曖昧となって江戸っ子のに泥を塗るように感じてなりません。
2017/04/26(水) 05:00 | trackback(0) | comment(0)

みやぎ食ひと交流サロン『牡蠣セミナー』

カテゴリー: 料理:貝類

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 先日(2017.1.16)、みやぎ食ひと交流サロンのコーディネーターをされている齋藤由布子(IKI ZEN)さんから牡蠣にまつわる話をお願いされ、伺って参りました。せっかく牡蠣好きの方々が集まりますので、単なる座学では面白くないだろうと思い、牡蠣殻開けの実習も組み込むことに致しました。もちろん、その後は牡蠣とお酒を楽しむのですが、牡蠣を勉強した後の味わいはきっと一塩であったことと思います。^^

 なお、写真を撮る時間がなかったので、下記の受講生の皆様にお借りしました。ありがとうございます。m(_ _)m

  Seiichi Yaginuma様、Yuki Suzuki様、せいわ まゆみ様、澤田 てい子様、佐藤 秀人様




 今回は牡蠣が大好きな方々、25名にお集まり頂きました。
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 皆様、本当に熱心に話を聞いて下さいます。たまにお呼びが掛かる大学での講義とはかなり異なります。^^


 短時間ではありますが、牡蠣の分類、生態、養殖の原理や新商品の開発まで広範なお話をさせて頂きました。
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 広島と違って生食用の牡蠣生産がほとんどである宮城では、業界や関係機関が安全確保のためのたゆまぬ努力を続けていることをおわかり頂けたと思います。

 
 牡蠣殻開けの実習に入る前には、牡蠣の体の構造、特に閉殻筋(貝柱)の位置を正確に知って頂きます。
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 牡蠣の貝柱はアサリなどと違って一本です。その位置は下図のように平らな貝殻(右殻)を上にした場合、正中線と中央横断線の交点付近やや左下方にあります。殻の外からでもその位置が予測できませんと殻開けに手間取ります。


 牡蠣用のナイフだけではなく、アサリやホタテ用のナイフも展示させて頂いています。
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 形が異なるのは貝殻の構造や貝柱の大きさ・位置などにより、適した刃形の改良されてきた結果です。


 カキ養殖業者の開け方や形の良い殻付き牡蠣の開け方、初心者向けに家庭ある物で開ける方法の三通りを披露致しました。
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 殻開けの詳細は、こちらの記事で詳しく解説しておりますので、ご参照願います。

 

 今回は皆様に安全な調理用ハサミとテーブルナイフを使って開けて頂いております。
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 牡蠣の殻は硬く、けっこう力がいることをお分かり頂けたと思います。


 
剥いた牡蠣は塩水で貝殻片などを洗い落としてから頂きます。
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 国産レモンをさっと絞ってお口へちゅるん。今回は実入り良好な鳴瀬の牡蠣ですから、深い味わい実感できたことでしょう。



 コーディネーターさんに生牡蠣の他に蒸し牡蠣も用意してもらいました。それ合いそうなタレを2種類作って持参しました。
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 自家製蕎麦つゆベースの柚子ポン酢醤油と長葱、香菜、生姜、陳皮、枸杞子等を混ぜ込んだ薬膳タレです。後者にはパクチー好きのために、追いパクチーも添えております。^^


 薬膳タレの方が皆様に人気であったように見えました。
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 昨今のパクチーブームで、嫌われ者だったコリアンダー(これやんだぁ)が認知されるようになったことは、味の世界が広がりという意味で目出度いことですね。^^


 蒸し牡蠣の鍋に残った牡蠣のエキスは熱燗に溶いて牡蠣酒も楽しんで頂きました。
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 よく見ますと底に牡蠣も沈んでいますね。なんだか、牡蠣のお吸い物みたいです。^^

 
 
皆様、お酒にも造詣が深く、銘酒を持参されておられます。
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 牡蠣に合わない訳がありませんね。


 プレゼンテーションのあいだ、ずっとイラストを描き続けいた方がおりました。実に器用な佐藤秀人さんでした。
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 こういうイラストメモを作ると文字だけと違って、情報量も多く、後から見ても記憶が戻りやすいですね。誰でも出来るわけではありませんが。。。


 楽しい時間はあっという間に過ぎ去りました。同じ牡蠣を食べるでも、自分でを開けて取り出した身を食べる喜びは枝豆や落花生より大きいのではないでしょうか。^^  強固なの中に秘められた至福の味覚、剥き身とはまた違った楽しみ方が出来るのも殻付き牡蠣も魅力です。これから、初夏にかけて牡蠣の身も充実します。是非、の開け方を習得して、一つ上の牡蠣の楽しみ方を味わってみましょう。殻開け勉強会はご要望に応じて開催致しますよ。^^
2017/01/23(月) 05:00 | trackback(0) | comment(0)

みやぎ水産の日 海の幸料理教室 2016.11 【牡蠣】

カテゴリー: 料理:貝類

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 毎月第3水曜日はみやぎ水産の日。毎月、この日の夜にメルパルク仙台におきまして海の幸料理教室を開催しております。11月のお薦めはこれからどんどん美味しくなる牡蠣です。今回は牡蠣殻開けも習得して3品を作ります。


 
 この料理教室はただ単に料理を習うだけではなく、毎月、取り上げる水産物の漁業・養殖の原理や歴史、生物学なども勉強します。
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 特に今回は牡蠣殻開けに必要な体の構造について詳しく説明しています。貝柱(閉殻筋)の位置が殻の外側からでもわかることが殻開けの必要条件になります。



 牡蠣の貝殻はカップのような左殻と平らなのような右殻から成ります。右下の写真のように殻を開けると薄いがよくわかります。
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 中にはどっちがカップでどっちがか悩むような牡蠣もありますが、市販されている殻付き牡蠣は形の良いものを選んで販売されていますので、大体わかります。



 牡蠣の殻を開けるのに宮城の牡蠣養殖業者はこのような専用のカキ剥きナイフを使います。
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 好みもありますが、宮城県の養殖業者はT型を使う人が多いように思います。それは殻の開け方に関係します。T型は手の平で壁を押すように腕と刃が一直線になり、強い力で押すことが出来ます。一方、I型は手首をやや曲げて刃を刺すような手付きになります。わかりにくいですね。以下に開け方の実際とナイフの使い方を解説します。


【開殻 その①】
 まず、あまり力の要らないオイスターバーなどでの開け方で、形の良い殻付き牡蠣に適しています。ナイフはI型を使うことが多いです。
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 牡蠣の殻は硬いのですが、先端部は薄いので、そこを破壊して刃を挿入します。ただ、この開け方は刃の延長上に殻を持つ手がありますので正面突破の際に力を入れ過ぎて、刃が殻から外れると怪我をすることがあります。慣れるまでは、先端部を上から破壊して、穴が開いたら刃を挿入し直すようにしましょう。

 どの開け方でも牡蠣を持つ方の手にはグローブを装着して下さい。牡蠣殻のエッジで手を切ることがあります。


 
 刃を挿入したら平らなに沿って奥に進み貝柱に当たったら、殻との接着部を切るというより剥がすような感じで刃先を振ります。
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 慣れるとわかりますが、貝柱は上手く刃を使うと外れるのです。貝柱も可食部ですから、殻に残すと勿体ないのです。



 引き続いてを外し、カップ側に着いた貝柱を外します。
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 この時も切るのではなく、殻から外すように刃先を殻を密着させて数回振ります。貝殻片を出さないように身を外せれば、下側の貝柱を外した状態で殻内水とともに、そのままハーフシェルで出せますが、身と殻を一度、塩水で洗い、再び身を殻に戻した方が安全です。



【開殻 その②】
 上記の開け方は先端部を破壊する際にリスクが伴います。初心者の方には先端部ペンチニッパーで切るこちらの方法をお勧めします。
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 これですと時間は掛かりますが、安全に先端部に穴を開けることができます。



 そこから牡蠣剥きナイフを挿入させますが、穴を広げればテーブルナイフでも貝柱を外せます。
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 この際くれぐれもフルーツナイフやペティナイフのように鋭利な刃物は使わないで下さい。



 蓋側貝柱が外せれば、後は同様にカップ側も外します。
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 テーブルナイフだと幅が広く、どうしても殻内での動きが多少鈍くなりますね。これから自宅で牡蠣を剥いてオイスターパーティーをやりたいなと思い始めましたら、牡蠣剥きナイフを1本買いましょう。^^



【開殻 その③】

 さて、これまでは殻の形の良い一粒牡蠣に適した剥き方でしたが、養殖業者はあらゆる形の牡蠣も素早く剝かなければなりません。そのため、宮城ではこのような開け方がプロ仕様です。
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 殻の先端からのアプローチではなく、側面から挿入します。貝柱までの距離は短くなりますが、殻に厚みのある部分を突破しますので、力が要ります。そこでT型ナイフの方が有利になるのです。

 刃先はに水平にではなく、上からカップの内縁を添うように挿入し、貝柱に接近させます。従って、刃の延長上に殻を持つ手がないので万が一、刃先が殻から外れても怪我をするリスクが小さくなります。



  貝柱に達しましたら、上記の手法と同じく刃先で貝柱を剥がすように外します。
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 カップ側貝柱が離れましたら、身が付いたままのカップから外します。


 
 身をめくり貝柱を見ながら、やはり同様に接着部を外していきます。
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 奇麗に殻から貝柱が外れると身持ちが良いものです。この開け方は多少力が要りますが、どのような形の牡蠣でも短時間で身を取り出せるので、宮城のカキ養殖業者の方々に定着しています。



 たとえプロが剝いたとしても数をこなす場合には貝殻片が混入したり、貝柱に付着したままになったりもしますので、剥き身は塩水で洗います。
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 一粒ずつ丁寧に汚れや貝殻片を取り除き、笊で水気を切ります。現在、各浜の牡蠣処理場も再建されて、衛生的な環境で剥き牡蠣が生産されています。剥いた牡蠣の身も濾過された海水で洗浄されていますので、昔のように大根おろしまで使って洗う必要はありませんが、貝柱に貝殻が付着していることもありますので、剥き身を買った場合でも一粒ずつ軽く塩水で洗いましょう。


 
 さて、今回のお料理ですが、最初に牡蠣の中華風スープを作ります。
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 鶏ガラスープで白菜や長葱を煮ていきます。柔らかくなったところで牡蠣の身を加えます。生姜の千切りも加えています。



 濃厚な牡蠣のスープは体が温まります。器によそってからスープ春雨も投入しました。
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 味付けは塩と日本酒のみ。最後に五香粉胡麻油を振って風味付けをしました。



 
こちらは牡蠣ご飯を炊く準備です。
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 最初に牡蠣の剥き身を醤油、日本酒、味醂で炊いておきます。醤油の分量は米一合に対して大さじ1杯になります。



 今回は牡蠣も一緒に炊き込んで、ご飯へ旨味を十分に移しました。
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 牡蠣は炊き込んでも硬くならないのでこの炊き方が出来ますが、ホッキガイ等は下煮した身を後から炊きあがったご飯に混ぜ込んだ方が良いでしょう。



 三つ葉を天盛りして出来上がりです。
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 柚子皮の擂りおろしを振ってもよいでしょう。今回は餅米を20%混ぜ込みましたので、もっちりとした食感も楽しめます。



 続いて、こちらは焼き牡蠣ですが、豪華なハーブソースを使ったオイスター・ロックフェラーというアメリカの焼き牡蠣です。
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 茹でたホウレンソウ、パセリ、青葱などの微塵切りにパルメザンチーズ、マスタード、オリーブオイルなどを混ぜ合わせ、殻に乗せた身の上に被せてから焼き上げます。最後にパン粉を振るのを忘れてしまいました。^^


 レモンを添えて完成です。
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 この料理、ニューオリンズの創業100余年のアントワーヌズ(Antoine's)というレストランで創製された料理で、大富豪のロックフェラーが好きでよく食べに来たわけではありません。豪華なソースを使ったので肖った命名です。



 さて、食卓に運んで試食です。鮮度抜群の牡蠣を堪能して下さい。
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 自分で作った牡蠣料理です。美味しさも一入(ひとしお)でしょう。



 毎月、河北TBCカルチャーセンターで第三水曜日の夜に開催されるみやぎ水産の日海の幸料理教室いつからでも参加できます。単なる料理教室ではなく、その月のお薦め水産物をあらゆる角度から勉強もします。実質2時間ですが、中身の濃い料理教室ですので、是非、お問い合わせくださいませ。



【お問い合わせ・申し込み】  

 河北TBCカルチャーセンター http://www.culture-ktc.co.jp/kouza/shoku.html

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2016/11/28(月) 05:00 | trackback(0) | comment(0)

牡蠣のバルサミコ酢炒め

カテゴリー: 料理:貝類

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 毎月第3水曜日はみやぎ水産の日です。水曜日の水、第3の3を組み合わせて水産の日とさせて頂いております。月ごとにお薦め水産物を選定して食べ方などをご紹介しております。11月はこれからどんどん美味しくなる牡蠣です。宮城は広島と違って、生食用牡蠣の生産が主流ですが、生食用であってももちろん加熱調理にも使えますよ。



 牡蠣はぷっくらと白く膨らんで透明感のないものを選んで下さい。
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 近年は量り売りではなく、ビニールのチューブやトレーに密封された形態で販売されていますが、中のむき身を見ることは出来ます。


 浜でむき身にされた後、洗浄もされていますが、貝柱に殻の欠片が付いていることもありますので、塩水で洗って下さい。
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 塩水の中で軽く揉み洗いしましたら、ザルに上げてよく水気を切って下さい。



 水気を取ったむき身に胡椒を振っておきます。
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 この後、使います調味料はバルサミコ酢醤油白ワイン(または日本酒)です。これらを1:1:2の割合で合わせておきます。


 続いて、むき身に薄力粉を塗します。
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 袋にむき身と薄力粉を入れ、膨らませた状態で口を閉じて振りますと綺麗に塗すことが出来ます。

 

 本日はイタリア風に料理します。まず、オリーブオイルで牡蠣を焼いていきます。
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 この時、掻き回さないで、片面ずつじっくり焼きましょう。

 
 両面こんがりと色付きましたら、合わせ調味料を回しかけます。
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 この後、直ちに牡蠣を取り出し、調味料を煮詰めて濃度を出します。


 牡蠣を皿に盛り付けてから煮詰めた調味液をかけて出来上がり。
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 付け合わせはお好きなものを。こってりしてそうに見えますが、バルサミコ酢の酸味が全体をキリッと引き締めています。


 牡蠣はこれから春に向けてどんどん美味しくなっていきます。酢牡蠣牡蠣フライだけではなく、牡蠣を様々な料理で楽しみましょう。牡蠣グリーンカレーも美味しいですし、牡蠣パエーリャもいけますよ。




 おまけです。牡蠣と言えば、クリームシチューやチャウダーも捨て難いですよね。ミルクとは出会いですからね。
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小鍋立てで牡蠣の飛鳥鍋を作ってみました。昆布だしに牛乳を加え、煮立たないように野菜を煮て、白味噌と塩で味を調えてから牡蠣を加えます。片栗粉でとろみを付けますと冬は体が温まります。
2016/11/10(木) 05:05 | trackback(0) | comment(0)