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復興祈願 松島湾ハゼ釣りオフ会

カテゴリー: 料理:釣り魚

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 今年もハゼ釣りオフ会の季節になりました。この会は船頭会を中心に10年以上前から毎年開催してきましたが、震災の数年前からはサエモン会も加わるようになりました。さすがに震災の年は開催を自粛しましたが、震災後のハゼの動向も気になり、再開することにしました。震災前は野々島に上陸していましたが、震災後は岸壁の嵩上げが進んでいる桂島寒風沢島に漁協支所の了解を頂いて上陸してます。




 集合場所の塩釜漁港。こちらもまだ嵩上げ工事が進行中です。 
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 大震災に伴う地盤沈下は発災から2年半以上経過した現在も大きな障害となっており、このような嵩上げ工事をしないと満潮時には岸壁に海水が上がり、使い物になりません。




 次々と船頭会の船が集結します。
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 本日は総勢24名が4艇に分かれて乗り組みます。



  
 2時間ほど釣りますが、天ぷらサイズがそこそこに釣れてきます。
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 実はこれの他に人差し指位の当歳魚が同じくらい釣れるのですが、来年のためにお帰り頂いています。上の写真には1尾だけアカハゼが混じっています。



 
 寒風沢島に上陸後はみんなで手分けして会場設営です。
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 霧雨が降っていますので、タープを張ります。天ぷらも揚げますので、雨が入っては危険ですからね。




 皆さんでハゼの背開きをお願いしています。
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 さすが船頭会、手際が素晴らしい。50尾余りが次々と捌かれていきます。




 はい、それではバシバシ揚げていきましょう。以下の画像はブルーシートの影響で少し青っぽく写ってます。^^
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 ハゼも20cm級になりますと様になります。たっぷりの油でカリッと揚げて行きます。




 山椒塩、カレー塩、レモン醤油で食べて頂きます。
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 これが食べられるのは釣り人の特権ですね。




 黙祷に引き続いての乾杯はシャンペンです。
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 手に衣が付いていますが、ご愛嬌。^^




 こちらは皆様が持ち寄られたヤムウンセンタンドリーチキンおにぎりです。
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 毎回の楽しみが皆様のご家庭の味を楽しめること。大変勉強になります。この他にも川崎町のかつホル、高嶋さんの干物のなど美味しいものが目白押し。みんな、ありがとう。ヽ(^。^)ノ



 
 セブン御大将芋煮汁の横に四合瓶が寄り添っています。ヘトー、、、ではありません。^^
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 これは今回泣く泣く参加できなかったユケチュウさんからの差し入れで、やまとしずくひやおろしです。秋田清酒さんの純米吟醸、春夏とじっくり熟成された芳醇な旨味が応えられません。ありがとうございました。m(__)m




 これは誰の持ち寄りか失念。上越市の丸山酒造場謹製の雪中梅です。
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 越乃寒梅がブレークした頃、雪中梅峰乃白梅とともに越しの三梅としてもてはやされました。あの当時のいわゆる越後地酒御三家ような存在でした。




 宴もたけなわ。ポップス系の文さんが、船頭様方から民謡を歌えと攻められています。^^
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 カラオケのない環境では、やはり民謡に分がありますよね。この頃からあまり記憶がないのですが、私も含め、みなさんかなり弾けたそうですね。(^_-)




 楽しい時間もかなり経過、名残惜しいのですが、撤収の時間です。
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 ゴミは一つも残さないように、来た時以上に綺麗にして帰ります。寒風沢のみなさま、ありがとうございました。




 全員、無事に塩竈到着。忘れ物ないようにお気を付けてお帰り下さい。
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 岸壁が凸凹なので気を付けて。。。ゴミは文さんの会社で処分して頂きました。ありがとうございます。




 今年の松島湾ハゼオフ会も無事に催行できました。大震災の津波の影響は松島湾内にも少なからずありましたが、あれから2年半を経過し、湾内のハゼには致命的な打撃はなかったようです。今年のハゼは気楽には釣れないのですが、これらは震災後に生まれています。これからも末永くお付き合いできますように、当歳魚はリリースして、食べる分だけを有り難く、感謝しながら利用させて頂きたいと思います。

2013/10/14(月) 05:00 | trackback(0) | comment(14)

吟趣康会で揚げ立てハゼ天を披露

カテゴリー: 料理:釣り魚

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  秋の味覚の一つにハゼの天ぷらがありますが、私は魚の天ぷらの中では最上位ではないかと思っております。ほろほろと泡雪のように口の中で崩れて消える白身、カリッとクリスピーな衣との対比が群を抜いています。この対比を味わうためには、冷凍ではない釣り立てのハゼを揚げ立てで食べることが絶対条件となります。これを食べることが出来るのは釣り人の特権とも言えましょう。この日の夜に日本酒を嗜む大人の宴が開催されるため、釣り立て揚げ立てハゼ天をご賞味頂こうと朝から釣りに出掛けました。



 今年の松島湾のハゼは非常に釣りづらく、例年であれば天ぷらサイズ1年魚が軽く30尾くらい釣れるのですが、この日は3人掛かりでやっと45尾。
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 ただ、今年生まれの人差し指クラスがこれと同じくらい釣れましたが、全て来年のためにリリースしています。本日の宴の参加者は30名、前日の早朝にも試し釣りを行い、15尾ほどストックしておきましたので、合計60尾、なんとかなるでしょう。^^




 昨年生まれの1年魚もこの季節には20cm近くに成長します。
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 このサイズでないと開いて揚げた時に様にならないのです。東京湾だと水温がこちらより高いので当歳魚の成長が早く、大部分が満1歳で成熟して産卵後に死亡します。松島湾では成熟にもう1年を要するので、この季節に越年した1歳の大型魚が釣れるのです。



 
 海から戻り、速攻で60尾を背開きにしていきます。1時間ちょい掛かりましたが、夕方の出発時までにはパッキングまで完了。
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 腹開きじゃなく背開きなのは元武家だからではありません。^^ 腹開きだと開いた両サイドの身が薄く、揚げた時に丸まったりするからです。背開きならしっかりした三角形に仕上がります。




 本日の大人の宴吟趣康会と申します。今回の会場はエルパークの調理実習室。
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 吟趣康会は1996年、小濱会長を中核に日本酒の楽しみを分かち合う場として発足し、様々な人との出会いと交流の場としての役割を果たしています。会員制でこの会に招待された者が審査の上、登録されます。 その数は現在200名を超えているそうです。善男善女の交流の場ですので、厳しいもございます。


 ひとつ、酒品佳く、周りの人とは楽しくあばれずに呑むこと
 ひとつ、お互い面倒な関係にならないこと(ただし恋愛は自由/婚姻4組)
 ひとつ、美味しいお酒と肴を造ってくれた職人に感謝の心を忘れないこと


 初参加なのですが、私に会員としての適格性がありと認められるか不安になります。もしかしたら、専属の職人として採用されるのでしょうか。。。 ^^




 小濱会長のご挨拶と今回の趣旨説明がありました。
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 今回はマルブン食品さんの新製品披露がメインでしたが、そこへハゼ天が飛び込んだ形になります。小濱会長から突然、りらく9月号への料理教室掲載のご紹介があり、挨拶を求められます。緊張しまくりで、水産業の復興状況と被災地水産物の消費拡大のための活動をお話させて頂きました。

 



 乾杯の発声とともに厳かにが始まります。よく見て下さい。乾杯から日本酒なのです。
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 乾杯は山形県高畠町の後藤酒造店の純米大吟醸原酒辯天亀の尾でした。本会の発足は、後藤酒造店(屋号は辯天べんてん)と出会い、小さな蔵元のこだわりある酒造りに魅せられたことが引き金となっているそうです。本会はこだわりを持って頑張る蔵元を応援し、より多くの人に蔵元の想いを伝えることに力を注いでいます。




 オードブル形式の中国料理も用意されています。
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 素晴らしく美味しいなぁと思ったら、長町の伊達餃子楼さんの作品でした。なんでも日本酒に合うように調味してもらっているとのこと。ネット上でも評価の高い伊達餃子楼さん。先月27日で休店になりましたが、その直前にお邪魔して堪能することができました。次の記事でご紹介致します。



 
 今回の私の任務は揚げ立てハゼ天の提供です。このまま酔ってしまってはいけません。揚げ方開始です。
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 60尾の一気揚げ。油も4リットル用意してます。1テーブル6名様分ずつのバッチ処理で揚げ立ての熱々を召し上がって頂きます。乗組員の伊藤さんや呑み友達の岡崎さんも前処理やサーブに大忙し。



 
 日本酒の肴ですので、塩竈の藻塩柚子醤油で召し上がって頂きます。
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 柚子醤油は庭の青柚子で柚子酢を絞り、醤油・煮切り味醂を加えて柚子ポン酢を作り、それに追い柚子と昆布を入れて数日寝かせたものです。




 さて、本日の主役の一つ、イタリアをイメージした味噌田楽です
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 いわゆる茹で田楽ですが、付け味噌が国分町のホームバーコトル特製のトマト・レモン・バジルの変わり味噌になります。




 これが秀逸でした。豆乳をすり身に混ぜて低温で揚げた蒲鉾です。角田の大粒枝豆秘伝豆も入っています。
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 蒲鉾というよりしんじょうに近い口当たりです。温めて野菜餡をかけていますが、加工品ではなく手作りの料理のようです。



 
 マルブン食品の佐藤常務が新製品のご紹介。
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 赤いのが長野トマトと水菜のチーズ風味、白い方は蔵王高原 牛乳とバジルの香味団子です。洋風鍋などに最適だそうですが、冷たいままでも美味しく頂けました。サルサヴェルデなんかを添えても好さそうです。




 余興も飛び出します。尚絅学院大学の安藤先生による独楽芸です。
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 お酒のせいか、アクシデントが連発しますが、単なる曲芸ではなく、一連の出し物として楽しませて下さいます。




 続いて、JR白石蔵王駅の駅長さんが企画旅行のご案内です。
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 JR東日本白石蔵王駅主催の白石戦国武将隊奥州片倉組と行く片倉小十郎・真田幸村『義』の旅が開催されるそうです。




 ハゼ天やイシモチのカレーフリットを揚げ終わり、やっと落ち着いてお酒を楽しめます。これはつや姫を醸した特別純米酒。さらりとした飲み口のお酒でした。
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つや姫(山形97号)は山形県農業試験場庄内支場において開発された食用米です。冷めても美味しいのが特徴です。




 吟酒康会では1998年から上記の後藤酒造店さんが始めたタンク売りの別誂えの酒の企画に参加し、オリジナル吟醸酒「壱の酒」を造りました。
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 以来、毎年、醸し続け、今年は十六の酒になる予定。写真は昨年の十五の酒。ロゴの合成漢字が面白いですね。^^ 今年の十六の酒はどのような文字になるのでしょう。




 最後は全員で後片付け、皆様、さすが善男善女ですねぇ。自分から仕事を見付けて積極的に働きます。
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 クラブ活動の後の床掃除みたいで、これもまた楽しいものです。みんなでやるので、どんどん片付きます。

 



 今回は大変勉強になりました。日本酒をこよなく愛し、それを楽しむために集まった紳士淑女。各界でご活躍されている方々だけに社交にも品格があります。騒ぐ方もおらず、日本酒と会話を楽しんでおられます。どちらかといいますと、海賊の酒盛りが似合っている私ですが、果たして大人の宴である吟酒康会に会員登録されるでしょうか。次回の記事がアップされない場合は。。。。ということです。^^

2013/10/07(月) 05:00 | trackback(0) | comment(4)

今年初のハゼ天うまし!!

カテゴリー: 料理:釣り魚

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 8月下旬の事ですが、東京でSEをやっているが久々に帰郷しまして、突然、釣りに連れて行けとのリクエスト。中学2年生の頃まではありとあらゆる釣りを仕込んできたのですが、それ以降はさすがに親父と遊ぶのは気恥ずかしいらしくピタッと釣りにも行かなくなりました。でも、それで良いのです。もう体に染み込んだ太公望魂は一生抜けませんから。。。^^ また、糸を垂らしたくなるものと確信していました。案の定、来ましたね。^^




 8月も中旬を過ぎれば何とか天ぷらになるハゼが釣れるので、さっそく、ハゼ釣りに連れて行きました。でも、前半戦、食いが渋く、2時間でこれだけ。。。
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 松島湾のハゼは東京湾以南と違って、大部分が満2歳まで生きて産卵します。水温が低く、満1歳では産卵できる大きさに成長する個体はごく僅かしかなく、冬を越して、さらに成長し2年目の冬に産卵期を迎えます。これらは全て昨年生まれの1年魚。間もなく、人差し指ほどの当歳魚が五月蠅くなります。




 渋調だったハゼも潮が満ち始めと途端に食いが良くなり、パタパタと数が伸びました。
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 初物のハゼです。一人5尾もあれば十分なのですが、20尾ほどになりました。イシモチが1尾混じってます。





 サイズは大体15cm前後、天ぷらにはまだ少し小型です。
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でも、1年ぶりのハゼ天ですので、小さくても1尾1尾大切に捌いて天ぷらにしましょう。美味しく食べて殺めた命を弔うのが私流。




 15cm以下の小型ハゼは背開きにするのが大変です。その場合、このような松葉におろします。
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 江戸前の天ぷらネタで有名なメゴチはこのようなおろし方をして揚げています。 片身を開いたあと、もう肩身の骨外しが楽になります。




 左は背開き。右が松葉おろし
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 もちろん、松葉型に揚がっても味には変わりはありません。^^




 一年ぶりのハゼ天です。緑色の巻物は外道のイシモチの紫蘇巻き揚げです。
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 も大喜び、子供の頃に毎年食べてきた味ですからね。東京ではこちらで食べていたような新鮮な魚食べられず、苦労しているようです。それはそうですよね。釣り立ての魚で育ててきたのですから。。。^^




 おまけですが、この夏はまっているズッキーニの辛子漬けです。
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 半月切りにしたズッキーニに塩をして下漬けします。その後、薄めた麺つゆに練り芥子を混ぜたもので本漬けします。キュウリとは異なる独特の食感が夏の肴やご飯に最適です。



 
 ハゼ釣りはこれからが本番です。さらに成長も続け、今月は20cm級も混じるようになってきます。20cmを超えると3尾もあれば、天丼が出来るようになります。さらに11月頃になりますと深場に落ちますが、25cm級ジャンボハゼも釣れ、これは刺身にすることも出来ます。ハゼ釣りと言いますと、初心者でも楽しめる簡単な釣りのように思われていますが、それは発生の多い年や食い気のある群れに遭遇した時のことで、今年のような年は10尾釣るにも苦労します。結構、ハゼ釣りも奥が深くて極めるには一生掛かりそうです。^^

2013/09/05(木) 05:00 | trackback(0) | comment(6)

名残のサンマでぬたを楽しむ

カテゴリー: 料理:釣り魚

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 今年のサンマの南下は高水温のために遅れて、11月中旬現在でも三陸沖に漁場がありました。でも、もうすでに名残の季節に入っています。サンマの群れも金華山を通り過ぎ、産卵海域である紀伊半島周辺に辿り着くころには体の脂もすっかり消耗し成熟します。この脂の抜けたサンマもそれなりの食べ方があり、なれ寿司煮干しなどには返って脂が邪魔になるのです。もし刺身で食べるのなら今が最後のチャンスです。ずいぶん刺身も食べたなぁ~という向きにはぬたをお勧めします。酒が進むこと間違いなしです。^^




 ぬたの基本は練り味噌です。材料は白味噌お酒味醂です。砂糖は万が一甘さが足りない時にだけ使います。
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 白味噌
にも多くの種類があり甘味も異なりますので、分量を数値化するのが難しいのです。一人前のぬたにかける酢味噌は小さじ2杯程度ですが、いちいち少量を作るのは面倒なので、まとめて作っておきます。本日は白味噌を60g、調理用酒大さじ3杯、味醂大さじ1で作り始めます。これで5~6人分は出来ると思います。




 まず、味醂を混合して火にかけ煮立ったら、鍋を傾けてアルコール蒸気にを点けます。
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 要するに煮切り酒・味醂を作っています。アルコールが残るとどうしても苦味が付きまといますので。酒と味醂の美味さと甘さだけを残すのです。これ、結構楽しい作業です。^^




 そこへ白味噌を加えて、よくこなれるようにヘラで掻き混ぜていきます。
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 底が焦げ付かないように火加減に注意しつつ、が出るまで掻き混ぜ続けます。酒味醂と味噌の分量はこの過程で水分を飛ばし、ねっとりするまで煮詰めますので、若干多くても構わないのです。ただ、味醂を入れすぎますと甘味を後から取り除くことは出来ませんので控えめに加減します。逆に甘味が足りないとと感じた時だけ砂糖を加えて調整します。




 水分が飛んでが出てきたら、火から下ろします。後で醸造酢を加え、具材からも水分が出ますので少し硬めに練り上げます。冷めたら、使う分以外は熱湯で滅菌した瓶で冷蔵保存します。
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 これを擂り鉢で擂れば、さらに滑らかになりますが、家庭のお惣菜には No problem。今回はサンマなので基本の酢味噌にしてますが、イカやササミなど淡白な素材の場合はこの練味噌卵黄ダシを加えることもあります。その場合は保存性が低くなりますので、早めに使い切ります。




 使う分の練り味噌に小さじで加減しながらを練り込みます。
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 緩すぎますと戻せませんので慎重にトロリとする位の硬さに調製します。
 


 
 本日は基本の辛子酢味噌(上)の他に、変わり酢味噌を二種作ります。
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 下の左はおろし生姜長葱の微塵切りをたっぷり加えた酢味噌です。気仙沼の居酒屋でこれのぬたを食べた時、大変美味しく感じたので自分なりに工夫してみました。下の右は先日、頂いたコトルのひゃくさんの料理をヒントに韮ペースト胡麻油を加えた中華風酢味噌です。韮ペーストは茹でた韮の葉先を微塵切りにしてから擂り鉢で擦って作ります。




 サンマの切り方もそれぞれの酢味噌の特性に合わせて変えています。
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 基本の辛子酢味噌には拍子木切り(上)、葱酢味噌には切れ目を入れた斜め切り、韮酢味噌には削ぎ造りの身を和えます。



 
 これは基本の辛子酢味噌です。本来、分葱を使いますが、これは仙台小ねぎです。ワカメも添えるのが一般的。
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 茹でた葱は何でも酢味噌に合いますので、適宜に使って下さい。




 でも、ぬたは和えるのが常道。食べる直前に混ぜ合わせましょう。
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 和え物は和えてから時間が経つと具材から水分を引き出しますので、必ず和えるのは食べる直前で。




 葱酢味噌は最初から和えて供します。
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 長葱もしんなりしないうちに食卓に運びます。



 
 これ、はまりますよ。青魚は味噌が出会いです。これを一口、温燗を一煽り。口福に浸れるでしょう。^^
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 最初、胡麻を擦って加えようかとも思ったのですが、味が複雑になり過ぎるのも無粋なので止めました。
 


 
 さて、ひゃくさんから頂いたヒントにオリジナルな中華風ぬたを創製してみました。
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 韮ペーストを作った時の茹でた韮の余りも添えています。さて、出来具合は。。。




 もちろん食べる時はよく合えてからですね。ビジュアル的にはジェノベーゼにつながるものがあります。
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 思ったほどの香りが感じられませんでした。少し生韮を刻んで入れた方が良さそうです。どうせ中華風にするのなら、ほんのりと五香粉を忍ばせ、唐辛子のピリッと感も加えた方が合いますね。これで大体、完成イメージはつかめました。





 名残のサンマも12月上旬位まででしょう。今年の戻りサンマは水温が高いためか、脂も少し落ち気味ですが、ぬたにはかえって向いてます。魚のはその土地ごとで最も美味しく感じる時合です。の後半戦を名残と言いますが、まさに今が名残サンマです。漁場が宮城の沖にあるうちに鮮度の良い生サンマをたっぷり楽しんでおきましょう。






これはおまけです。湯がいた青葱を食べやすく巻いて供しています。もちろん辛子酢味噌で頂きます。
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 実はこれ、熊本県の郷土料理で一文字(ひともじ)グルグルと申します。一文字とは分葱の別称ですね。

2012/11/26(月) 05:00 | trackback(0) | comment(4)

ハゼオフ会を盛大に開催

カテゴリー: 料理:釣り魚

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 この日は秋晴れで絶好の釣り日和。上空には秋らしい巻雲(すじ雲)が伸びています。日曜日は待ちに待ったハゼオフ会の日。昨年は震災もあり開催を自粛しました。すっかり恒例となった船頭会とサエモン会の合同開催でして、総勢27名の大所帯。思いっきり盛り上がりそうな予感がします。




 塩釜港を9時に出航、ノリ漁場を通過して桂島方面に向かいます。
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 まだ、ノリ網が張ってあります。今年は水温が高く、冷凍入庫や湾外への張り込みも遅れているようです。




 4隻の船に分かれて、まずは食材であるハゼを釣ります。 
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 ベテラン、初心者が入り混じり和気藹々でハゼ釣りを楽しみます。



 
 ポツリポツリながら、順調にハゼが釣れていきます。
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 もう20cmを超える大型も混じります。




 ハゼも十分釣れて、いよいよ桂島に上陸。漁協の了解を頂いて岸壁を使用しています。
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 ここも地盤沈下で岸壁が下がり、応急嵩上げ工事がされています。



 
 27名分の席を準備します。これから、かっちゃんホルモン芋煮ハゼ天を作って参ります。
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 皆さんハゼの捌き方に取り組んでいます。人数がいますので、数十尾のハゼが次々と背開きになっていきます。





 そこへ突然、仕事で今日は参加できないと言っていた遠藤名人がお客さんを乗せて接岸。 
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 ぎゃ~、瀬戸内海の釣り軍団ではありませんか。岡山の重鎮ちゃんの姿も見えます。遠藤名人とんでもないサプライズをやってくれました。東西の釣り仲間の交流会ともなったのです。



 
 まず初めに、昨年の東日本大震災で犠牲になられた方々に対し黙祷を執り行います。 
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 海に向かって1分間の黙祷です。幸いこの桂島では人的被害はありませんでした。




 私はハゼの揚げ方に徹します。油も十分仕込んでいますので順調に揚がっています。
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 熱々のハゼ天を山椒塩やカレー塩で召し上がって頂きます。



 
 厳かに始まった宴会。みなさま、今のところ紳士淑女。。。^^
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かつホル芋煮も出来てブルーシートはご馳走で埋まっていきます。




 各自が持ち寄った酒肴の数々。
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 呑兵衛らしく酒の進む肴を厳選して持ち寄っています。




 東西の釣り人が車座となって尽きぬ話に花を咲かせます。
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 既に変身し始めている方も出てきました。^^




 岡山の大親分mちゃん金髪になっているではありませんか。^^ 
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 すごいよね。今日の朝、飛行機でやってきたそうです。それに日帰りなんですって。このバイタリティーには頭が下がります。




 宴もたけなわではございますが、これ以上居座るとが岸壁に上がってきます。
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 別れを惜しみながらの後片付け。ゴミは一切残しません。






 今年のハゼオフ会は天気にも恵まれ、しかも瀬戸内釣り軍団サプライズまであり、一生忘れられないイベントとなりました。釣り好き酒好きの人生ってなんと豊かなのでしょう(自画自賛かYO)。 ハゼも昨年の津波の時は丁度産卵期、発生が危ぶまれたのですが、しっかり生き残ってくれました。今年生まれのデキハゼもちょこちょこ釣れてきますので来年も安泰です。てんさいmちゃんを始め、駆け付けてくれました瀬戸内釣り軍団の方々、ありがとうございました。そして、皆さん本当にお疲れ様でした。また、やっぺね。

2012/10/17(水) 05:00 | trackback(0) | comment(8)