(6)韓国の伝統的スナック
カテゴリー: 外食:その他
韓国も日本と同様、都市部においてはハンバーガーやフライドチキン、ドーナッツにアイスクリーム等のチェーン店が蔓延っており、若い世代を中心に食生活のアメリカナイズがかなり進行しています。コンビニやロッテマートに並ぶ菓子類も日本と見まごうばかりにそっくりで若い世代の伝統菓子離れは同じ状況かも知れません。でも、市場街や屋台街には韓国ならではの伝統的なファストフードやスナックもまだまだ多く見られ、若者も頬張っていましたよ。これらには独特の飲食システムがあったりして、戸惑うこともありましたが、食べて回るのは実に楽しかったです。
釜山の食料品店が並ぶ市場を散策します。
韓国の市場と日本の市場の一番の違いは看板の色使いかも知れません。どこでもピンクやオレンジなどの暖色系の色が多用され、ポップというかとても派手です。
こんな伝統的なお菓子を見つけました。日本の饅頭やみちのくのがんずきそっくりですよ。
起源が同じだからか、お互い影響しあいながら発達してきたからなのか、和菓子と言われても信じてしまいそうなくらい似ています。これらはお店で食べる物ではなく、お持ち帰り専用ですね。韓国の方に伺ったところ、日本人と同じようにあんこ(餡)が大好きなんですって。ですから、日本からのお土産には最中や羊羹、支倉焼きなんかが喜ばれるそうですよ。
これを見て下さい。おこしですよおこし。大阪の粟おこしや浅草の雷おこしそのものです。
おこしは日本へは唐の時代に中国から伝わったとされていますので、それぞれの国で現在まで受け継がれてきたのでしょう。おこしは穀類やナッツ類を溶かした飴で固めたお菓子ですが、韓国のおこしの特徴はあまり甘くないことです。一通り食べてみましたが、ナッツや胡麻の香ばしさが素晴らしかったです。
これこれ、韓国を代表するスナックといいますか、ファストフード。오뎅オデンと日本でも有名な떡볶이トッポッキです。
手前のオデンはホルモンのように見えますが、いわゆる日本のおでんのことで、薄い練り物の帯を串に縫い刺しにしてダシ汁で炊いています。日本のおでんが現在でもそのまま残されていたのですね。併合時代の遺物なんでしょうけど、韓国庶民のスナックとして定着しています。一串50円位で、スープもカップで飲ませてもらえます。
トッポッキは細長いトック(米粉で作った餅)をコチュジャンと砂糖で甘辛味に炒め煮にしたもので、韓国では若い世代にも人気があります。
長いトックは盛り付ける前に鋏で食べやすい長さに切ってくれます。オデンに使われる薄ぺらったい練り物も一緒に煮込んでありました。一皿240円です。
さて、こちらは釜山より西に100Kmほど離れた晋州市近くの海辺の市場で見つけたスナック屋台です。
たった二人で様々な商品を調理販売していましたよ。買い物帰りの方々が次々と訪れます。
こちらにもありましたオデンです。どう見てもホルモンですよね。
ホルモンであって欲しいという願望からホルモンに見えてしまうのでしょう。^^ こちらも一串50円弱。適当に食べて、ダシ汁も飲んで自己申告で支払います。この前に立っていてもお店の方はかまってくれません。
この天ぷらのような揚げ物は튀김ティギムと言います。
青唐辛子やエビ、茹で卵や餃子が揚げられており、3つで100円くらいとお値打ちでした。これもオデンと同じく、やって来るお客さんは適当に摘んで自己申告でお勘定します。なんと、大らかな・・・。^^
この小さなお焼きみたいな物は何でしょう。ハングルで호떡とありますが、ホットックと読みます。この色使いが如何にも韓国らしいですね。
このお焼きのようなスナックがこのお店の一番人気でした。クルッと折って紙コップに入れてくれます。これは一つ50円もしませんでした。
このホットックが想定外の美味しさで仰天しました。
周りはカリカリですが、フワフワの生地の中にナッツの微塵切りとシロップが封じ込まれていて、飛び出してくる美味さに驚かされました。これ、日本の縁日でも是非やってもらいたいなぁ。^^
今回は韓国の伝統的な屋台スナック&スィーツをほんの一部ご紹介しましたが、どれも生活の中に溶け込んでいる軽食であって、日本の縁日の屋台のようなご祝儀価格のイベントスナックとは少し異なりますね。仕事の合間に小腹の空いた人や買い出し客が帰り際によるオアシスのような存在でした。もちろんお持ち帰りもできますが、皆さん、立ち食いをされており、立ち食い同士でなぜか強い親近感が湧いてくるのです。韓国に行ったら勇気を持ってトライしてみましょう。

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